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PRコンサルタントの「広告とPRの違い」

2018年12月11日

カテゴリー:PR・コンサルティング

 

PRコンサルタントは「広告屋」さんとはだいぶ違います

 

プロフィールに「PRコンサルタント」と書いてあるのをみて「広告戦略を考えてくれるんですね」と言われることが多いのですが、

「広告」と「PR」は実は全然違う分野なんです。

そもそもPR(=Public Relations)はカタカナにすると「パブリック・リレーションズ」
直訳すると「公的な関係性」になります。

本来の意味は企業や行政、学校、NPOなどの組織が、ステークホルダー(組織となんらかの利害関係がある人々)との間に「お互いの利益となる関係性と信頼を築くことと、それが保たれるようにマネジメントする」ことです。アメリカの大学では、パブリック・リレーションズというのはどんな大学にもあって、非常に馴染み深いものなのですが、日本では本来の意味での「PR」は「広告」と混同されがちです。

日本の組織では、「広報部」がそれにあたるものですが、どちらかというと多くの日本の企業や組織における「広報」は広告の比重が高いと思います。海外、特にアメリカでは零細企業も「PR」の意識が高いのですが、日本ではそもそも大きな企業でもない限り「広報」に人材や予算を投入しない場合がほとんどです。

 

広告はお金、PRは中身と戦略

 

「広告」と「PR」の一番大きな違いは、広告費用をかけるかかけないかという点に絞るとわかりやすいかもしれません。

企業がサービスやブランドを訴求する際に、「広告」ではテレビやラジオ、新聞や雑誌、チラシや看板などで枠を買ったり、取材や掲載にお金を払ったり、制作や配布、掲示の費用を投入します。広告はお金で買うものです。

一方、「PR」は本質的には広告費は一切かけずに自らが発信した情報をきっかけにテレビやラジオ、新聞や雑誌、Web系のメディアなどに取材に来てもらい、「報道」してもらうことがベースです。つまりお金は掲載されるために1円も払いません。

ニュースで報道されるのが「PR」の成果で、番組タイアップで取り上げられるのが「広告」なのです。もちろん報道っぽくうまくつくられる「広告」もあります。雑誌やネットではステマも沢山あります。でも「報道」なのか「広告」なのかは視聴者や読者はわかるんですよね。

 

PR戦略構築を通じて組織改革や事業の改善も

 

ただ、問題は企業側には大きく存在します。「PR」では、情報をニュースとして取り上げるかどうかの決定するのはあくまでメディア側です。つまり、メディアが「これは話題になりそうだ」とか「取り上げるべき有益な情報だ」と判断しない限りは報道されません。

広告はカンタンです。自社目線で言いたいことを伝えたいタイミングでお金で解決できます。自社の広告でお金を払っているのだから当然ですが、飲食店であれば美味しい、雰囲気バツグンだと言い切れますし、自社のサービスが実態はともあれ主観的に最高だとアピールできます。

もちろんどちらにも利があるので、企業としては「広告」と「PR」の両方をうまく使い分けながら自社のブランド価値を高めるべきです。

しかしながら、私はどんな会社であっても、零細企業であっても「PR」を推進すべきだと思っています。その投資は必ず後から生きてきますので。

「PR」を成功させるには、自己都合の情報発信というわけにはいきません。社会の動向、消費者のニーズを正確に分析していくことが必要ですし、何よりも大切なことは自社の存在意義、社会的な価値を高めていく必要があるからです。「社会に、地域に必要な存在」としての事業を対外的なイメージも含めて高める必要があるからです。

実際に「PR」戦略の構築を通じて、組織改革や事業、サービスの改善につながるという結果も珍しくありません。

 

「PR」で成果をあげたい方へ

 

メディアへのアプローチは様々ですが、報道資料、プレスリリースの作成は本やネットを見れば誰でもできます。ですが、リリースを送っても取材される会社と相手にしてもらえない会社があります。それは「PR」が何たるかわかっているかいないかで既に結果が見えています。

近日中に弊社のメディア掲載歴一覧をアップしようかと思っていますが、実はあまりに多すぎてリストが大変なことになっています。新聞が一番多いですが、テレビにラジオ、その他雑誌まで入れると正直把握できていないものもあるんです。ハワイでも新聞やラジオに何度も出ていますし、お恥ずかしながらコーポレートサイトにメディア紹介一覧ページもありますが、全部きちんと載せられていません。ですが、NHK、民放、新聞各社だけでもアップできるようにしたいと思っています。

 

朝日新聞の江黒俊介記事

 

「PR」を請け負った会社さんの100%が私のコンサルティングと報道資料作成代行やアドバイスでテレビ・新聞・ラジオなどのいずれかの媒体で取り上げられています。それをきっかけにゼロから地上波TVに何度も取材を受け、全国区の知名度を獲得するに至ったクライアントさんもいます。

なかなか日本では定着していない指標ですが、例えば地上波テレビで10分放送された、というのを広告費換算するといくらになるのか、と考えると、「PR」が大成功されたクライアントさんは軽く1回の取材だけで数百万円くらいの広告費と同じくらいの効果を私がいただいたコンサル費と引き換えに獲得されたわけです。新聞も枠で広告を出すと結構な値段がしますから、記事で大きく取り上げられるというのはお金にしたら膨大なものになるわけです。

私が「PR」が好きなのは、「広告」と違い、成功させるためには会社の事業やサービスの定義からきちんと見直し、嘘偽りなくきちんと「みなさんが知るべき存在」や「社会的に意義がある」方向に舵を取らないと、「報道するべき」「取材するべき」対象にならないことにあります。

「広告」はテクニックだけでも結果が出ます。それは私も様々なクライアントさんを通じて知っています。実態が伴わなくても、言葉だけ、写真だけ、イメージだけで人の心を揺さぶって集客したり販売したりができてしまいます。

「PR」は全く別物です。「PR」のコンサルティングの過程では、クライアントさんも自社の事業やサービスの価値や意義をしっかりと再確認する必要があり、先ほどの繰り返しですが、より良い事業や組織づくりのきっかけも与えてくれることが多いです。だからパブリック・リレーションズは「公的な関係性」なのです。

「PRしたい!」と思わせてくれる会社、事業、サービスや経営者の方にお会いすると私もワクワクします。そしてその会社が新聞に掲載されたり、テレビに出たりする度に感激します。一緒につくりあげたプランが、メディアのジャーナリストの方々の評価をいただき、世に出て、それによって大勢の人たちが知る。

もはや広告を信じる人はどんどん減っています。そして「PR」の必要性は未だかつてないレベルで、ネットもSNSも含んだ世界で広がっています。「PR」のノウハウを持つ人には最高の時代が到来してきていますが、まだ何も行なっていない、できない方たちは例えどんなに素晴らしい事業やサービスを行っていても、情報の波の中で取り残され、消し去られてしまう時代でもあります。

無駄な広告費を省いて、「PR」への投資を始めましょう。

私の具体的なコンサルティングのメニューは基本オーダーメイドでつくっております。まずはぜひ、ご興味のある方は初回のカウンセリング(1回2時間程度、税別10,000円プラス交通費)をお問い合わせください。

痺れるような会社さん、経営者さんとの出会いと共に勝ち取る「PR」の成功を心よりお待ちしております!

 

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